「夜のバイトってセクハラとかあるよね」「問題に巻き込まれそう」「1日で普通のバイトの1週間分稼げる」など良くも悪くも強い印象があります。
実際、高校を卒業してから夜の仕事をしているという人も多くいます。はたまた夢を諦めて夜の仕事をはじめ、整形やホスト(キャバクラ)に通っている人もいます。
今回は、そんな身近にあるけど危険なイメージを持たれやすい夜の仕事のメリットとデメリットを知って安全に仕事を始める準備をしましょう。
キャバクラやホストの仕事内容は?
まず、キャバクラやホストの仕事はどんなことをするのか知りましょう。
イメージだと「衣装を着てお酒を飲む」「甘い言葉で接客する」「枕営業も含まれる」など大まかな部分しか理解していないのではないでしょうか。
また、キャバクラは苦手だけどガールズバーなら挑戦したいという人も多くいます。
今回はキャバクラ、ガールズバー、ホストの3つを紹介していきます。
キャバクラ
主な仕事はお客様と会話しながらお酒を作り、飲むことで、同じ椅子や隣に座り接客をします。
どの話題にも対応できるよう今日あったことから経済、スポーツ、ブランドまで情報に敏感でなければなりません。
新聞を読む習慣をつけていれば情報収集が楽になります。ただし、1つの新聞だけを読んでいると意見が偏ることもあります。特に政治関係は右翼左翼と新聞業界も分かれているため、どちらの方も持たない銘柄や複数の新聞を読むように心がけましょう。
また、営業メールも顧客獲得には欠かせません。
来てくれたお礼から日常会話などで次回の来店に繋げます。
服装はドレスからコスプレまで店舗により様々です。
基本露出が多い衣装にヘアメイクをしっかりして品のある空間が特徴です。露出が苦手な人はロング丈の衣装を選ぶこともできるので事前にお店に確認しましょう。
ガールズバー
ガールズバーは、お酒だけでなくソフトドリンクのみで接客をしている人も多く、カウンター越しなのが特徴です。お客様と距離が近くなることもないため、セクハラ行為の心配も少なく挑戦しやすいです。
仕事内容はフードやドリンク、お店のビラ配り(交代制)、お客様との会話です。
ガールズバーはキャバクラに比べて自分でやらなければいけない事が多いですが、露出や仕事中のセクハラ行為に対する安全性が高いです。また、店舗によっては連絡先交換禁止が定められているところもある為、プライベートと仕事を分けることができます。
服装はTシャツ短パンなどカジュアルなものから、コンセプトのある店舗ではコスプレまで幅が広いです。自分で好きなコンセプトを選び、雰囲気に浸れるのがキャバクラとは違う部分です。
ホスト
ホストはキャバクラと似ていて、同じ椅子や隣に座ってお客様とお話をするのが特徴です。コールが入るなど賑やかになるときがあります。
仕事内容はホスト自ら店内掃除や準備、片付けをします。
お客様とのお話しはキャバクラと少し違い、経済やスポーツの話題に限らず「いかに女性をお姫様のようにおもてなしするか」もカギになってきます。実際の恋人や親しい友達のように接し、日頃のストレスを忘れさせてくれる場所を意識します。
閉店後は、様々なイメージを持たれやすい「アフター」があります。これはキャバクラでもあり得ることですが、強制ではないので自分で決めることができます。
アフターはお店の売り上げに直接関係せず、あくまで個人同士のやり取りとなります。
また、アフターの時にはホストが食事や場所代を負担します。
キャバクラやホストのメリット3選
キャバクラやホスト、ガールズバーで働くメリットを紹介します。
先程説明したように仕事ごとに違いはありますが、共通点も沢山あります。3つの仕事で共通するメリットは何か、金銭面から内面のことまで見ていきましょう。
給料が高い
給料が高いのは、主に店内ランキング上位の人です。ある程度の顧客が付くようになると給料が安定してきて、そこからやればやるだけ給料が上がります。
基本時給制のため「今月指名がなかったからお給料数万円」なんてことにはなりません。店舗によりますが、基本は指名数によって時給が上がっていき、お客様に気に入ってもらえればアクセサリーや衣類などの現物や臨時収入をいただけます。
給料は、時給の他にバック制があります。自分が席に付いたときに注文してくれたドリンクやフードの何%が給料にプラスしますというものです。
指名が少なくても、1人1人丁寧に対応していれば高収入も夢じゃありません。
自分磨きが捗る
周りに自分より輝いている人がいると自分磨きがよりは捗ります。
負けたくないというライバル心や仲の良い先輩に美容法を教えてもらえたりと、1人でやるよりも速いペースで成長できます。今は男女の壁なくメイクやヘアアレンジ、美容法に取り組める時代です。胸を張って美のプロに近づいて理想の自分を実現してみてください。
入店初日の自分の姿を写真に残しておき、定期的に見比べてみるのもモチベーションになるのでおすすめです。
外見だけではなく、女性らしい振る舞いや男女ともに必要な気遣いも身につき人として成長することができます。また、様々な知識や考え方、いろんな角度から物を見ることができるようにもなります。
人脈が増える
ホストやキャバクラ、ガールズバーはお酒を飲みながら様々な職業の人と話をします。
そのためサラリーマンから芸能、政治関係者まで幅広い人とのつながりを持ちます。人脈を持つということは自分が将来やりたいことを成功させるための、いわば「材料」になるわけです。言葉が悪く聞こえるかもしれませんが、自分だけでは知ることのできなかったリアルな情報やその人を通して新たな出会いがあるなど成功には欠かせない要素が詰まっています。
今の段階では考えていなくても、将来「起業したい、独立したい」と思った時にかなり役立ちます。
夜の仕事のデメリット3選
メリットを知れたところでデメリットにも目を向けていきます。
夜の世界は辛い部分もしっかり理解しておかないと「こんなはずじゃなかった」など後悔やトラブルに発展していきます。しっかり理解して事前に対策をしましょう。
健康面が不安定になりやすい
ほぼ毎日の飲酒と生活サイクル、ストレスから健康面が不安定になりやすいです。
ただの二日酔いやお酒は強いから大丈夫と思っている人でも、数年経てば急性肝疾患や肝硬変、肝がんなど体の内側から壊れてしまいます。
その他にも、髪の毛のパサつきや肌荒れ、消化不良など内外ともに老化が早まるなど隠しきれない部分に影響が出てきます。
さらに、アルコールを摂取し続けることで小さなストレスでもカッとなり易い、気づかぬうちに限界が来ていて精神疾患になってしまったなど精神面にも影響が出てきます。
そのため不安や緊張を感じやすい、周りの目が気になるなど普段から些細なストレスをためやすい人にはおすすめできません。
金銭感覚がずれる
これは給料が上がってきたときに起こりやすいです。また、本人はそれに気づいていなかったり、気づいているが元の生活には戻れないことが殆どです。
コンビニやカフェなど手の届きやすい仕事と比べると、ホストやキャバクラ、ガールズバーは給料が倍以上違います。
高収入になれば、より自分を磨くための美容や化粧品、ブランド品を購入するようになります。職場には自分よりもっと良質な持ち物で囲まれている先輩や同じ感覚の人が沢山います。そうなると「自分はまだお金の使い方が荒くない」「もっと良いものを持ちたい」と上を目指すようになります。
そんな感覚になった頃、昔からの友達と会うと「あれ?こんなに安い場所、物、身なり(洋服や小物、鞄など)だったっけ」と最初に友達の状況が目に付くようになります。それは友達から見ても同じです。その違和感に耐えられない人は自然と同職の人と親しくなり、元の金銭感覚には戻れなくなってしまいます。
味覚や目利きが磨かれるので悪いことではありませんが、そこに不安や嫌悪感を抱く人もいます。
また、コンビニや単発バイトをすることになっても「これだけ働いたのに立ったこれっぽっち」と稼ぐことに対する効率の悪さも感じてしまいます。
足腰が辛い
キャバクラやホストはお客様と一緒に座り、ガールズバーはカウンター越しに立って接客をします。聞いたところそこまでしんどくなさそうですが、お酒を飲みながら近距離で接客をするということは姿勢も常に美しく見えるように正していなければなりません。
そのため、足は浮腫み連勤や決算が近づくとスケジュールを詰め込むため長時間同じ体制で腰や背中が吊ったように痛くなります。
特に女性の場合、高いヒールで仕事をするためむくみや疲労がより強く感じます。どんなに疲れていてもマッサージをしなければ体はどんどん重くなるので、帰宅後も面倒くさい工程をこなさなければなりません。
面接に合格するコツ3選
コツと面接でよく聞かれることは何でしょう。他のバイトと変わらない「出勤日数や希望曜日、時間、目標月収、志望動機、本業か副業か」です。
そして夜の仕事ならではの質問は、「風俗や同職の経験はあるか、どのくらいお酒が飲めるか、源氏名」です。その他お店によっては将来どんなホスト、キャバ嬢になりたいかなど聞かれることがあります。
では、質問内容を踏まえて面接に合格するコツを3つ紹介します。
自分らしいお洒落をする
仕事柄、外見が重視されることはつきものですのでお洒落は必須です。
この時に、ただ流行りのお洒落というよりも「自分らしい恰好」が大切になってきます。流行りを着てもその人自身の雰囲気が分かりづらくなり、すでに同じような雰囲気の人が在籍している場合落とされてしまう可能性があります。
この業界は個性を磨くことで売り上げが上がっていく部分もあるので、周りに染まるよりも不安は残るが自分らしく臨む方が勝率は上がります。
とはいえ、お店の雰囲気などあまりにも場違いな格好は避けましょう。
礼儀を意識する
繰り返しになりますが、ただの接客ではなく「その空間は夢を与える」と考え接客のプロにならなければなりません。
仕草や姿勢、気遣い、言葉遣いなど最低限の礼儀はしっかり身に着けておきましょう。どんなに他が良くても接客の基本となる礼儀が出来ていないと、お店はそこから指導しなければなりません。最悪の場合には、ヘルプにつかせてもらった先輩がお客様を失ってしまいます。そういったリスクを考えたとき「うちの店では働かせられないな」と思われてしまいます。
本やネット、動画でしっかり頭に入れておきましょう。
観察力や記憶力を磨く
観察力や記憶力は、お客様が新規から顧客になるまでに必要なスキルです。
顔色や外見の何気ない変化、前回の会話をどれだけ覚えていられるかで「また会いたい」と思ってもらえるかが決まります。
皆さんも自分の好きな人が些細な変化や前に話していた内容を覚えてくれていたら凄く嬉しい気持ちになりませんか。具体的な観察力や記憶力の発揮どころが分からない時は「自分がされたらハマる、嬉しい行動」を想像すると分かりやすいです。
1日に何人も接客していると全員細かく記憶することは難しいので、お客様に見えない部分でメモを残して置いたり写真を撮ったりと地道な努力から始めるのも効果的です。
また、観察力と記憶力を磨く方法は空いた時間や移動中など人間観察をすると案外身についてきます。
まとめ
いかがでしたか。
良くも悪くも強い印象を持つ職業なので、自分や周りの人のイメージだけで飛び込まず、しっかり情報収集と準備をしてから新しい業界に踏み出しましょう。
華やかに見える業界ほど、いかに地道な努力ができるかで差が付きます。
皆さんが沢山の方に愛され活躍することを願っています。